流転工房

シンギュラリティをこの目に

『サラ金殲滅』 高度経済成長の落とし子終焉、、借金は悪の時勢へ。


はっきり言う。

借金は将来の収入の前借りであり、収入増が望めないどころか収入源が当たり前となった時代において、「借金は悪」なのだ。


著者がこの言を記すにいたるまでの調査経緯が秀逸。

内容は、「下流喰い」とかぶる点もあるけれど、貸金業界の勃興から凋落までの過程をつくった時勢と政局の解説が詳しい。


「必要悪」を謳った事業者の創り上げたマーケットはこれにて終了。
それだけでなく、借金をして今を楽しむという風潮、心理もあっという間に消え去るだろう。
新しい経済感覚を知ることの出来る名著。