知的幸福の技術(橘玲)読了、、他者からの承認と欲望のかたち。。
5年前くらいに出版された「雨の降る日曜は幸福について考えよう」の文庫版。当時のコラムがいまだ色褪せないのはどれだけ流れが速くてもよどみは変わらないということか。
妙に気に入ったのは「自分探しの旅の終わり」。以下の締めにはゾクリとする。。
生きるとは、心の富を蓄えることではないのか、、幸福のかたちと聞いて、いつだったかのNHK大河ドラマの台詞を思い出す。
人はだれからも承認されない人生に耐えることはできない。一方で、他人の欲望を生きる人生は破綻を免れないだろう。大衆の欲望は無際限で、渇きは永遠に癒されない。
幸福のかたちを見失う理由は、たぶんここにある。
他者からの承認、自分さがし、幸福のかたち、、根っこにくるキーワードは、とにかく自身の欲望と向きあわさせられる。。
ところで、あなたの欲望が他人の欲望であり、あなたの幸福が他人の幸福だとすれば、あなたはいったいどこにいるのだろう?
豊かな社会では「自分探し」の旅が流行するが、たいていの場合、探すべき自分は最初から存在しない。