流転工房

シンギュラリティをこの目に

『若者殺しの時代』 ひとつの時代(ターム)の終わりは近い、、一緒に沈むか次タームの先頭となるか。



このままでは”いまの若者”が活躍する場は、ついにはこの地上に現れない。

豊かな社会の端っこにぶら下がったまま、どこにも行けない。

ロシア革命におけるもっとも貧しいロシア貴族のようなものだ。貴族の恩恵にはまったくあずかっていないのに、でも革命のときには民衆によって吊るされてしまう。

しかも気の毒なことに、誰ひとりとして同情してくれない。


アメリカの庇護、高度成長時代という「大敗戦後社会」の終わりは近い。

早ければ2015年頃に、その枠組は崩壊するという。今の若者は80年代、90年代を作り上げた世代にゆっくりと殺されていくのではないかと。

こうした話をする著者はコラムニストの堀井憲一郎

上の文章からもわかるように、わかりやすい文章とユニークな事例で社会を見つめている人。


沈むことがほぼ確定しているシステムと一緒くたにされるのは、どうにもアホらしくないかという話。視点や切り口がとにかく面白い。