流転工房

シンギュラリティをこの目に

『「出るモノ」健康学』排泄・分泌・老廃物の過度な除去は不健康と。


藤田紘一郎先生本。

皮脂やアカは天然の保湿クリームであり、除去しすぎると肌は逆に荒れて、バイキンの侵入増殖を許してしまうらしい。

本書で推奨する除去対象は、歯垢プラーク等。

その他の臭い、汗、皮脂、アカ等々は適度に落とすべきで、行き過ぎた「嫌悪」はかえって汚れた身体になるので注意を換気。過度な潔癖は現代人の壮絶な勘違いとな。


で、ビジネス視点の本題。

それではこの「嫌悪」はいかにして生まれたか。



 そうなると、企業側は「ニーズを探す」ことをやめて、「ニーズをつくる」ことを始めます。

 そのひとつが、日本人の「におい幻想」をあおることだったのではないでしょうか。

 ここまで言えばもうおわかりでしょう。そう、においは「金になる」のです。

 企業は日本人の清潔志向をあおり、においへの嫌悪感をことさらにクローズアップし、「加齢臭」という言葉をたてに中高年男性の恐怖感を刺激するのです。


なるほど、、納得の理由だ。恐怖感を煽るのは売り込みの基本だからなぁ。

しかし、世界屈指の悪臭であるインドールスカトールが、その成分をとことん希釈していくと、オレンジなどのフルーツや鼻のような香りになるというのは衝撃の事実。

ジャスミンの花の匂いですら、きわめて低濃度のインドールスカトールとは。。

何となくそういうものかという納得感が、排泄・分泌・老廃物と共存していた時代の記憶なのだろうか。