マウス(アート・スピーゲルマン)読了、、これほど悲しくつきつけられる悪意はない。
ジェノサイドの中でも第一級。
ドイツ人を猫、ユダヤ人をネズミで描くという、当事者の息子でなければ絶対に書けないアウシュビッツのストーリー。
文明5000年の最大の発明は、「人間の尊厳」とするしかない。
どんなカタチであれ、それを奪われた人間の日々がどうなるかはこの本にディテールにわたり描かれている。
奪った人間の悪意より、奪われた人間に対する周囲の醜悪さは凄まじいかぎり、、しかもそれが、社会の仕組みとなってまともな人間から殺されていく狂気のシステム。
読後のダメージは計り知れないけど、社会の一員を担うなら、知っておいたほうがよいソーシャルエネミーという仕組み。
傍観者でいられたら、最も幸運と思うしかない。。
その仕組みが再現してしまったら、、自分がどちらの側にいるか、、どうにもならないほど恐ろしい。