流転工房

シンギュラリティをこの目に

『男の子の脳を伸ばすのはどんな親?』男と女の「脳度」のちがい、、母と息子の確執。





「洗濯しているとズボンのポケットから石が出てくることがよくあって、息子に聞いてみたら、きれいな石だったから持ってきたって。石を集めているみたいだけど、うちの子、なんかへんな趣味に走るんじゃないかしら?」


母と息子であっても、女性と男性の価値観の違いが明確な。。

石を集めるという単純な子どもの楽しみと、理解できず将来まで心配する飛躍の母の心境、、ほほえましくも、家庭内騒乱のきっかけに大いになり得る一場面。ここで息子を全否定した母親は、今後、長い間距離をおかれそうな。。


このあたりは、イギリスの学者サイモン・バロン=コーエンが、女性の脳は共感志向敵であり、男性の脳はシステム志向的(他人よりモノが好き、世界を仕組みで見る、上から目線、、)で説明しているみたい。


本書は、何事も脳が原因としているわけでなく、子育ての手段として、「脳がこういうものだから」と説得する材料に使っている、、これは面白い。事実より納得の典型例かも。


それから興味深いのは、「止める力」の重要性。

自分で感情をコントロールするためには、脳の前頭葉の抑制する力を育てる必要があるという、、今やっていること、これからやりたいことをグッと我慢させるためには、「GO/NO-GO課題」として研究分野があるみたい。

この辺りを育児に取り入れると、脳が鍛えられ、感情のコントロールする力もつくそうな、、「GO/NO-GO課題」か、、我慢嫌いの自分(三十路だけど)には、要チェックだな。


その他、本書は脳の観点から、「脳にとって思い込みは真実」等、脳に思い込ませる(だます)環境も大事といい、脳トレ重視の発想が続く、、ただし。



ただし、「息子を石川遼くんのようなゴルフプレーヤーや、辻井伸行くんのようなピアニストにしたい!」という場合は、話が別です。

スポーツや音楽の世界には、臨界期や感受性と呼ばれる、その能力を獲得するのにのがしてはいけない時期が確実にあります。

彼らのような才能を開花させるには、おおむね3〜6歳ぐらいまでにははじめることがまずひとつ。


こうした早めにはじめなければならない分野、、世の母親のママゴン化と教育熱が収まらないひとつの理由なのだろう。その熱意と子の意識と相性があえば、最高の教育投資ということか。


ちなみに「脳トレ」とか「脳」とは、、で思うところがあれば、↓本はむちゃくちゃ面白い。。