流転工房

シンギュラリティをこの目に

『PHP & PostgreSQLで作る実用Webシステム』 予算と方式の意味で、Oracle以外のDBを学習するか。


MYCOM本。「実用」のタイトルに恥じず、1ページ目からアーキテクチャ(Browser+PHP+Apache+PostgresQL)を語り、2ページ目からこの方式の制約を提示するという硬派な本。amazonでは手に入りづらくなっているみたいだけど、本方式を学ぶなら関連本も読んでみたい。


Wikipediaによると、PostgresQLの利用状況は、2004年時点では商用DB込みで6位、オープンソースDBでは3位(1位MySQL,2位Firebird)らしい。これが国内シェアを見ると、2008年時点で、PostgreSQL 53.0% 、 MySQL 51.4% と意外な強さ。商用DBからの移行先DBとしての採用率も強い。


今のところMySQLを手にしたOracle社が、MySQLをプッシュするとはあまり思わないし、OpenSolarisもCD配布を停止する等、先の見えない動きが多い。基本、今のOracleはベンダーロックインを目指しているようにも見えるので、Oracle DB で飯を食っているエンジニアとしては少々不安(飯の種的に)。Wikipediaのデータがなくても、Oracleからの移行先にPostgreSQLを選ぶサービスをちらほら見るので、保険の意味でPostgreSQLを学んでおこう。


とはいえ、DB単独で学んでも面白く無いので、Webアプリという観点で。今後のSI業界のお客さんは、システムに金のかけられる/かけられないが明確になるだろうから、ベンダーアプライアンス構成/オープンソース構成に棲み分けが進みそう。

少ない予算の顧客調整に力を尽くしても、取り付けた予算の売上がベンダーに流れるのは退屈だから、こうしたオープンソースの組み合わせ学習も怠れない。


ま、Oracleにぽんと金の払えるお客さんばかりならラクな気もするのだけど。