流転工房

シンギュラリティをこの目に

地域ビジネス起業の教科書(アミタ持続可能経済研究所)読了、、「地域資源」へのアクセス権。


経済レベルでの地方活性化の為に。この分野では珍しい入門書。地方ビジネスモデルの例から地方の流儀まで。

本書で焦点のあたるのは、「地域資源」の有効活用と収益性のある持続可能性。

地域資源とは、自然環境(景観、レジャー等)、歴史伝統遺産、地場産業、特産品等々。こうしたリソースで、地元の人たちの気づいていない資産はないかと考えるのが第一歩。埼玉県鷲宮町がアニメ「らき☆すた」の舞台であるという点も、眠れるリソース掘り起こしの有名な例なのかもしれない。


次に収益性。これは「地域に金が落ちる」仕組みか。それも一過性ではない持続性か。

そこで地域資源の有効活用となるのだけど、地元との衝突は見逃せない。

最近の地方ではないけど「麻布十番納涼まつり」での大量の来訪者の中に酔っ払いとゴミ糞便散乱があって、地元一部が激怒しているとか。マスメディアの宣伝性はとてつもなく強力だけど、好ましい効果ばかりでないのは難しい。高橋歩の沖縄プロジェクトでも地元民に(なぜか)敵視され、撤退しているし。



集客によるビジネスというのは地方の良さを破壊するリスクが、またそれに怯える人の反発を呼び起こすのかもしれない。ショッピングセンター進出による地元商店の根こそぎ破壊は有名だし。

いろいろと考えるきっかけをもらえる本書。地方×都市で、あるべき姿ではなく、見せたい夢はどこだろうか。