前田慶次郎本の傑作。
ジャンプでケンシロウ化していた慶次郎もいいけど、原作の味もたまらない。コミックにないのは、琉球ではなく朝鮮に渡るところやまつとの色恋あたり。そして前田利家との和解と別れのシーンはリアルに泣ける。
〜がいい、〜はよかったと独特の語りと「いくさ人」の価値観の繰り広げられる慶次郎譚は、思わぬ人生のともし火になる。。辛いときでも好調のときでも、読後は登場人物たちと同様にいろいろな気づきに恵まれる。
いやまったく、生きるだけ生きたら死んでみようと思う、などと言う男には一度会ってみたいもの。